結納司さねまつ/佐賀県佐賀市

佐賀県 結納司さねまつ様

個人的な人脈で佐賀出身の友人と熨斗の話をする機会があり、ご実家の近くに「熨斗屋」の看板をかかげたお店があるということを教えていただきました。

インターネットで調べて見ると結納を専門に扱うお店であることがわかりました。ブログには熨斗について大変魅力的な文章を書かれており、一度お会いしてお話しをお伺いしたいと思うようになりました。

そんな折り、その友人が結婚を前にさねまつ様で結納をする運びとなり、お打合せの日に同席したいとご相談させていただき念願のご面談の機会を頂戴することができました。

 

 

2017年8月18日のことです。

友人とは現地集合の約束をし、愛媛から車で佐賀に向かいことにしました。長距離の運転になるので、安全面を考慮し、弊社の及川と2名で交代しながら向かいます。

愛媛県の最西端の佐田岬よりフェリーにて大分に渡航。

さねまつ様は世界遺産の三重津海軍所跡の近くにあり、予定より早く付いたので世界遺産を観光した後、お約束のお時間に、結納司さねまつの実松様にご面談をすることが出来ました。

結納についてのお打合せをひとしきり終えたのちに、お名刺交換をさせていただき、熨斗についていろいろとお話しさせていただきました。さねまつ様の知識は、大変素晴らしく中でも印象的だったのが「うみたけ」のお話しでした。

「うみたけ」とは、海茸と書き、有明海などで採れていた大型の貝類で、鮑と代用品として結納の熨斗に使用していたようです。さねまつ様ではその「うみたけ」から熨斗を作っており、知られていない日本の伝統工芸に触れることができました。

近年では、海茸自体も有明海で採りにくくなり、また、結納でも天然素材の熨斗を使う機会は減り、変質しにくい科学合成繊維で熨斗を作るのが一般的になっております。

しかし、依頼があれば年に数回、今でも「うみたけ」の熨斗を製作するようで、店頭でお守りとして購入させていただきました。

 

他にも、神の世界には色が無いお話し、末広がりの由来のお話し、京都の香典返しが黄白の理由など、一つ一つが大変魅力的なお話しばかりで、時間があっという間に過ぎてゆきました。

 

技術継承も円滑のようで本当に素晴らしいお人柄を感じました。

またいつか結納司さねまつ様に再びお伺いしたいと感じた旅でした。